2012年01月 の記事一覧

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鶏から焼き鳥へ

『鶏を絞めるイベント』

毎回イベントという言葉を使う時に、なにか引っかかる。
イベント???
ありがたくいただく日。
でも、実際、お客様を迎えて、みんなで絞めるからイベントなんだけど。

私たちが農業の研修をさせてもらっていた栃木の農場では、毎週月曜日が鶏を絞める日だった。
前日、絞める鶏を10羽捕まえる。
卵を産んでいない鶏を探して、専用のかごに入れておく。
餌を与えないことで、体の中をきれいにし、解体しやすくするため。

鶏の締め方は首の血管を切る方法だった。
逆さにして血を外に出す。
それから、70度のお湯につけて、羽を抜きやすくし、
脱水機のような機械に入れて、羽を抜く。
その後、冷たい水につけながら、細かい羽根を取り、解体作業に入る。

このころには、鶏は見たことのある鶏肉になっている。

始めてこの作業をした時、私は体が強張って動けなかった。
でも、勉強中の身。しないわけにはいかない。
一緒に作業をした先輩(彼女もその時が初めて)は、意欲的に参加しており、
私は完全なる落ちこぼれ。

鶏を解体しながらボロボロ泣いている私を、先輩が白い目で見ていたのを思い出す。

だから、こんなこと出来ない!という人の気持ちもよくわかる。
だって、気持ちの良い行動ではないから。

けれども、肉を食べているということは、必ずこのような行為があるということなのだ。
誰かが代わりに鶏、豚、牛、その他生き物を絞めているから肉屋さんに肉が並ぶのだ。

鶏の前でボロボロ泣いていた私を、農場長は鶏の担当者にした。
鶏の世話と、毎週月曜日の鶏を絞める担当者。
ただし、絞める作業は農場長がしてくれた。
私はきちんと絞めることができなくて、かえって鶏に苦しい思いをさせてしまうからということだった。

研修中の1年間、毎週10羽、時には小屋を総入れ替えするために100羽近く一度に絞めた。
解体の手順は覚えたし、包丁の使い方も覚えたけれど、やっぱり毎回ドキドキする。
鶏に対して、きちんとした気持ちで臨んでいるのか、命をいただくことを考えているのか。

先日の鶏のイベントの報告を、しようしようと思っているのだが、
なかなか文章がまとまらない。

当日、鶏の解体のプロである友人が手伝いに来てくれて、頭の先から足の先まで、全て食べられることを実際に見せてくれて、参加者全員が、とにかく鶏を食べつくした。
今まで、基本的な部位しかとることが出来なかったけれど、首の肉やボンチリ、トサカ、骨と骨の間にある肉など、本当に捨てるところがないことがわかった。

でも、どんどんバラバラになっていく鶏を見て、なんだか疲れてしまった部分もあった。
もちろん、食べつくすことは、鶏に最大の敬意を払っていることになるのだけれど…

今度、改めて私やスタッフとしてイベントを支えてくれた友人達と
鶏のいただき方の勉強をしっかりとしたいと思った。
生きている鶏と接している人間が、きちんと鶏の最後の事を考えないと、伝わらないことも多い気がするから。

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